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北海道在住投資家ちゃっぴーのソーシャルレンディング体験記

北海道在住投資家ちゃっぴーのソーシャルレンディング体験記です。

ソーシャルレンディング事業者「ラッキーバンク」とは

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ソーシャルレンディング事業者「ラッキーバンク」とは

ソーシャルレンディング事業者のラッキーバンクとは:訴訟問題

ソーシャルレンディングで利用者の非常に多かった事業者に「ラッキーバンク」があります。以下のことを謳っていたため、高い人気を博していました。
  • 10%を超えるものもあるほどの高い利回り
  • 毎月の分配金
  • 数万円の少額投資が可能
  • 全ファンドで不動産担保付き
このような好条件から、新しいファンドが発表されると早い者勝ちのようにすぐに枠が埋まるため、事業開始からたった4年で150億円の資金が集まりました。 そのラッキーバンクが2019年1月に、親族会社などへの不正貸付があったとして出資者たちから訴訟を提起されました。2億7,000万円という高額の賠償を求める訴訟になっています。当然、事実上の廃業状態に陥りました。 融資というシステムとはいえ、投資に違いは無いため、リスクがあるという見本のようなケースになっています。

ソーシャルレンディング事業者のラッキーバンクとは:破綻の流れ

以下のような問題が露見し始めたのは、2018年が明けてからです。2018年3月、証券取引等監視委員会から業務改善命令が出されますが、命令が出された要因は以下のことです。
  1. ファンドの貸付先のほとんどが田中社長の親族の会社A社である。
  2. A社に対しての融資審査の際、資産や売上の水増しをあえて見逃した。
  3. A社が経営不振であることを知りながらファンドの融資先として採用し続けた。
  4. 担保不動産に対しての査定が正しく行われていない。
お金を借入れる融資先と貸出す事業者が「グル」になっていたのでは、出資者はどうしようもありません。証券取引等監視委員会から業務改善命令を受けた2ヶ月後、ラッキーバンクは全てのファンドにおいて遅延状態であることを発表します。さらに7ヶ月後には、債権回収会社へ債権を売却しますが、売却代金では元本の3割程度しか回収できませんでした。 当時の債権は49億円あり、競売にかければもっと多く回収できたはずですが、ラッキーバンクは3分の1の約16億円で債権回収会社へ売却してしまいました。その債権回収会社も身内の会社とされています。 そこで、この処理に納得のできない出資者45人が2億7,000万円の賠償金を求める訴訟を起こします。その後、ラッキーバンクは2019年3月に2度目の業務改善命令を受けたことで、完全に業務を停止します。

ソーシャルレンディング事業者のラッキーバンクとは:反面教師

ラッキーバンクの破綻はソーシャルレンディングを利用した投資を目指す人への反面教師になっています。ソーシャルレンディング特有のリスクについては、ソーシャルレンディング・ラボなどの専門サイトにもよく情報がありますが、とにかく、以下のことの確認が重要ということです。

①不動産担保の価値

ラッキーバンクのファンドは全てに不動産担保が付いていました。しかし、そのファンドの鑑定評価がいい加減でした。公表されている担保の価値は総額で60億円でしたが、実際の鑑定評価では20億しかありませんでした。投資家は不動産の実態を確認することが大切です。

②融資先が親族の会社

ラッキーバンクのファンドの多くは、田中社長の親族の女性(母親)が社長をしているA社でした。しかし、このA社は平成28年の決算で約5億円の赤字&債務超過の状態に陥っていました。また、A社は融資を受けるために資産や売上の水増しを行なっていたのに、田中社長はこの事実を知りながら見逃していました。投資家は融資先がどんな会社で、どのような事業を行っているのか、できうる限りの情報をチェックすることが求められます。

③競売の実施

ラッキーバンクは返済不能に陥ると認識していながら、担保物件の任意売却をあえてしなかった面があります。担保となっている不動産には優良物件があり、売却すれば元本の回収が可能だったファンドもあります。仮に、任意売却ができなかったとしても、競売にかけることは可能でした。投資家は回収不能となったファンドの処理に対しても、厳しい目で確認しなければなりません。
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